悩みタイトル

産後腰痛 について

産後腰痛とは?

産後の腰痛とは、出産に伴う骨格や重心の変化、そしてホルモンの影響によって腰に過度な負担がかかり、痛みが生じるものと考えられています。

骨格の変化では、妊娠中に胎児が大きくなるにつれて骨盤が開きます。その結果、骨盤に付着している殿筋群や腿周りの筋肉、体幹の前後や左右の筋バランスが崩れ、腰に負担がかかります。

重心の変化では、胎児が母体内にいることで重心が前方に移動します。それを補おうとして母体は後方に体重をかけるため、前腿の筋肉を使って体を支えようとします。この過程で腰が反り、痛みが出るとされています。

ホルモンに関しては、出産をスムーズに行えるように骨盤に付着する靭帯などの結合組織を緩めるホルモンが分泌されます。これにより筋肉でその部分を補おうとするため、腰に負担がかかり痛みが生じるのです。

産後腰痛の根本原因は?

産後腰痛の根本原因は重心の位置の変化によるものと考えられます。まず、正しい重心の位置を知ることが大切です。正しい重心は足裏の3つのポイント、すなわち母指球、小指球、かかとの3点に分散されます。これらのうち1点にのみ重心が集中すると、身体に不調が出てきます。

妊娠中の場合を考えてみましょう。胎児が身体の前方にいるため、体はそれを支えるために自然と重心を後方に置いてバランスを取ります。その結果、足裏の3点ではかかとに体重がかかることになります。重心が後ろにあるため、骨盤に付着する筋肉が後方に倒れないように足の前側の筋肉を使って骨盤を前方に引っ張ろうとします。このような状態になると足の前側の筋肉が強くなり、逆に後ろ側の筋肉の力が弱くなってしまいます。その結果パワーバランスが崩れ、反り腰になりやすくなり、腰に痛みを引き起こします。また、前腿の筋肉が強くなることで太ももが太く見えてしまうこともあります。

こんなお悩みはありませんか?

産後腰痛画像01

腰、腿周りが太くなった
腿周りは出産前に赤ちゃんが中にいる間に体を支えるために筋肉が太くなります。また、腰が太くなったと感じている方は骨盤が開いているサインなので、将来尿漏れなどのリスクを高める可能性があるためなるべく早く治療することをお勧めします。

反り腰が強くなった
反り腰が強くなる要因として、妊娠をきっかけに足回りや体幹の筋肉の前後差の影響で反り腰が起きると考えられています。そのため、鍛えてあげる筋肉、緩めてあげる筋肉を治療でしっかり戻さないと腰痛のリスク上がるので、しっかり治したほうがよいと考えています。

長時間立っていられない
長時間立っていられない原因は、妊娠による重心の変化だと考えられます。本来足の裏では母指球、小指球、かかとの3点で支えなければなりません。しかし、妊娠することによって胎児が身体の前にいるため、それを補おうとしてかかとに重心がかかります。その影響で筋肉バランスが悪くなり長時間の立ってる時間が辛くなります。なので、重心の位置を見直すのをお勧めします。

長い時間歩くと腰が痛い
出産に伴う骨盤の軟部組織の緩みで関節が不安定になります。そこで歩行時に普段つかわなかった筋肉を使うようになるので、痛みが出やすい身体になります。

産後腰痛に対する当院の考え

当院では、産後に広がった骨盤が原因で身体に歪みが生じやすくなると考えております。身体を支える骨盤が歪み始めると、それに付随する背骨なども歪みが生じてしまいます。その結果、特に動きの大きい腰椎に負担がかかり、痛みが発生する原因になると考えております。

また、出産時にはホルモンの働きにより骨盤を支える靭帯が緩み、骨盤が開きやすくなります。産後は骨盤が不安定な状態が続くため、筋肉でその不安定さを補おうとすることで、筋肉に過度な負担がかかり、痛みを引き起こすことがあります。

さらに、腰に痛みを感じる場合でも、原因は背骨ではなく仙腸関節、つまり骨盤にある可能性があります。産後に腰の違和感を感じ始めた方は、ぜひお気軽にご相談ください。

産後腰痛はなぜ起こるのか?

産後の腰痛は、主に反り腰が原因で痛みを引き起こしているのではないかと考えております。ここでは、反り腰によってなぜ腰痛が生じるのかを説明いたします。

反り腰による痛みの原因は主に2つあると考えられます。

1つ目は、腰が反っていることで腰の筋肉が過度に縮まっている状態が続くため、うっ血が起こり、痛みを引き起こしていると考えられます。また、新鮮な血液が流れにくい状態が続くため、筋肉に硬さが残ることもあります。

2つ目は、腰が反っていることで骨と骨がぶつかり、痛みを引き起こしている可能性があります。

産後腰痛を放っておくとどうなるのか?

産後腰痛画像02

産後の腰痛をそのままにしておくと、痛みが悪化したり、その痛みをかばうことで姿勢が歪んでしまうことがあります。

歪みが強くなると、仙腸関節という部分で炎症が起こりやすくなります。これは「仙腸関節炎」と呼ばれるもので、腰の下から臀部にかけて痛みを伴う疾患です。原因はさまざまですが、仙腸関節をまたぐ大殿筋、梨状筋、大腰筋といった筋肉が関係していると考えられます。これらの筋肉が硬すぎたり、緩みすぎたりすると炎症が発生します。

出産前に骨盤を支える靭帯が、ホルモンの作用で緩まることで、周囲の筋肉が代わりに強く働き、結果として硬くなります。これが関節に負担をかけ、痛みを引き起こす原因の一つです。そのため、腰に痛みを感じた方は、ぜひ整骨院へのご相談をおすすめします。

産後腰痛に効果的な当院の施術メニューは?

当院でおすすめしている施術メニューは、骨盤はがし、EMS、産後矯正です。

【骨盤はがし】
骨盤はがしは、骨盤に付着する筋肉である四頭筋、ハムストリングス、殿筋群を緩め、骨盤への負荷を軽減することが期待できるメニューとなっております。

【EMS】
EMSは、妊娠中に伸びてしまった腹筋に電気刺激を与え、腹筋を収縮させて骨盤を安定させる施術です。

【産後矯正】
産後矯正は、骨盤を中心に施術を行います。出産によって広がった骨盤に適度な圧力を加え、骨盤を引き締めます。また、骨盤が緩んだ状態では背骨も歪みやすくなるため、背骨の矯正も行います。産後に腰の痛みを感じている方には、ぜひお試しいただきたいメニューです。

その施術を受けるとどう楽になるの?

産後腰痛画像03

【骨盤はがし】
骨盤はがしを受けることによって、出産後に起こる反り腰の軽減が期待できます。また、ポッコリお腹の軽減も期待できる施術です。骨盤の前傾が緩和されることで内臓の位置も正しい場所に戻り、便通の軽減も期待できると考えております。

【EMS】
EMSでは、伸びきった腹筋を縮めることができるため、立っているときの不安定感が軽減すると考えます。

【産後矯正】
産後矯正では骨盤の引き締めも目的としており、継続することで見た目にも変化が表れると期待できます。特に、産後に腰回りが太くなったと感じる方には、骨盤が閉まることにより安定感が増し不安定感が軽減すると考えております。

産後腰痛を軽減するために必要な施術頻度は?

紹介イメージ

産後の腰痛を軽減させるためには、ある程度の期間が必要だと考えております。当院でおすすめしている来院頻度は、最低でも週1回のペースで3か月、時間に余裕がある方には週3回のペースで1年間を目安にしています。

理由としては、骨格や筋肉の細胞の入れ替わりに関する話になりますが、筋肉などの細胞はおおよそ3か月で入れ替わると考えられております。そのため、最低でも3か月は通っていただくことが理想です。

週1回のペースを推奨している理由は、施術によって筋肉を緩めたり、骨を動かしたりした際に、施術前の状態に戻るまでの期間が約1週間と考えられるためです。この期間を目安に通院していただければと思います。週3回をおすすめする理由は、月曜日、水曜日、金曜日と、週の始まり、中間、終わりに来ていただくことで、身体が元に戻りにくくなり、良い状態を保ちやすくなると考えているためです。