手根管症候群
人差し指、中指の痺れを伴う痛み
初期は人差し指、中指の2本だけですが、最終的には親指、薬指にも同じような症状が現れます。特に就寝前や明け方に気になることが多いです。
指先の感覚が無くなる
神経が圧迫される事で、痺れや痛みだけでなく、感覚が無くなることもあります。
冷感がある
神経だけでなく血管も圧迫されるため、血流が悪くなって冷えを感じることがあります。
動かすと楽になる
手のこわばり感がありますが、指の曲げ伸ばしをしたり、手を振ったりすると楽になります。
つまみ動作がしづらい
こわばりが強くなって親指、人差し指が動かしにくくなると、細かいものがつまめなくなり、ティアドロップサインという綺麗な丸を指で作れないという状態になります。
手根管症候群に関する当院の考え
最初の段階は、ちょっと手が動かしにくいな。とか、昼間になったら気にならなくなるから大丈夫だろう。というようにそんなに気にしない方が多いです。通っている方からも、少しの違和感だから言わなかったけど、なんとなく指が痺れる感じがあるんです、というお声を頂いたことがあります。幸いその場で対応できる状態でしたが、大したこと無いという認識を持たれている方が多いのではないかと感じました。
悪化しすぎると手術が必要にもなる疾患ですが、当院でも早期に適切な対応をすれば改善することは可能です。先程挙げたお悩みに少しでも当てはまることがありましたら、多少の違和感だからと我慢せずに是非一度ご来院して頂ければと思います。
手根管症候群はなぜ起こるのか?
特発性であるものが多く、原因不明とされていますが、主に女性ホルモンの乱れが原因の一つであるため、妊娠・出産期や更年期の女性が多く生じるのが特徴です。
そのほか、デスクワークなど普段から手や指を多く使う仕事をしている人や人工透析をしている人などに生じます。
また、指や手の関節、腕まわりの筋肉の硬さが原因で起こるとも言われています。筋肉や腱に力が入りっぱなしになることで腱鞘炎が起こり、血管を圧迫することで血液循環が悪くなりむくみが起こります。このような腱鞘炎やむくみなどが原因で手根管症候群になることもあります。
手根管症候群を放っておくとどんな症状が現れるのか
放っておくと神経の機能が悪くなっていくので、感覚・筋肉ともに悪影響を及ぼします。
特に指先は、他の部位と比べても皮膚感覚が非常に優れており、本来であれば物を触ったと認識する触覚や、さらに深部で起こる圧覚などでわずかな変化にも気づくことができます。しかし、この皮膚感覚がなくなってしまうと、財布から小銭を取り出せなくなったり、服のボタンがかけられなくなる他、痛みや温度変化にも気付けないためケガや火傷などの危険もあります。
そして麻痺が更に進行すると、母指球の筋力が低下して萎縮していきます。こうなってしまうと、外科医での手術が必要となります。
手根管症候群の改善に効果的な当院の施術メニューは?
使いすぎやむくみが原因のものであれば、鍼をうったり電気を流すことによって手首周辺の筋肉や腕の筋肉の収縮を身体の内側から弛めて血液循環を良くしていく施術が効果的です。
また、姿勢が悪かったり肩の内巻きが強かったりすると、腕の筋肉の捻れを引き起こし、これも血液循環が悪くなる原因になります。そこで、背骨や肩甲骨、上腕骨の位置を改善したり、肩周りの筋肉の柔軟性向上する施術も効果が期待できます。当院では骨格矯正で位置を整えるだけでなく、筋肉の硬さや捻れにアプローチできる肩甲骨はがしや猫背改善矯正なども取り扱っております。
その施術を受けるとどう楽になるのか
前腕の筋肉は手のひら側だけでも8種類あり、前腕屈筋群と呼ばれています。表面の筋肉である浅層筋と、より内側にある深層筋に大別されます。マッサージや手技でアプローチできるのは主に浅層筋であり、深層筋までほぐすのは難しいです。前述したように、鍼や電気は身体の深部の筋肉をほぐしたり循環を促す施術であるため、手技との相乗効果が期待できます。
肩甲骨はがしや猫背改善矯正は、ハリ感だけでなく柔軟性の低下による捻れを改善します。
改善するために必要な施術頻度は
手や指は日常生活において、パソコン作業や家事の時、スマートフォンを操作したりと、あらゆる動作に使用すると思います。そのため、原則として安静にしておくことが大切ですが、実際にずっと安静にできる方は多くないです。なので最低でも週に1〜2回、可能であれば2日に1回くらいのペースで施術を受けて頂きたいです。